【中高一貫校をドロップアウト】近くて遠い、フリースペースとクラスの距離。なぜ俺は教室にいないんだ? 不登校経験者インタビュー 大下さん#3

前回に引き続き、中学2年生から卒業まで不登校になった大下さん(仮名)のインタビュー記事を掲載いたします。
ある不条理な出来事によって順風満帆な学校生活が一変、不登校に。
中高一貫校をドロップアウトした大下さんはどう立ち直り、前を向いて歩けるようになったのでしょうか?

前回のあらすじ

病気が原因でクラスの学習ペースについていけなくなった大下さん。本当はみんなと同じ点数を取りたいし、同じレベルで勉強したいと思っていましたが、うまくいかず、現実から目を背けてしまいます。自分の気持ちを誰かに相談することもできないまま、さらにクラスから遠ざかって行くようになりました。

年齢:20代後半
出身地:神奈川
職業:システムエンジニア
趣味:ジムでの筋トレ(※インタビュー中の画像は、大下さんの愛用ダンベルです)

みんなと近”すぎる”僕の居場所

前回お話に出た、適応指導教室でのお話を、もう少し詳しく教えてください。
中学二年の冬頃から通うようになったんですよね?どんな場所だったんですか?

大下さん
大下さん

校内には学校に復帰するまでの一時的な居場所として、何らかの事情でクラスに行けていない人が、年齢に関係なく一つの教室に通っていました。いわゆるフリースペースのような感じでしたね。

大下さん
大下さん

学年の違いはあまり気にせず、基本は皆で遊んでいましたね。

教室は、担当の先生とスクールソーシャルワーカーの方が監督していました。

校内のどんな場所にあったんですか?

大下さん
大下さん

フリースペースは、大きい教室を簡単な仕切りで分割した、小さなスペースだったんですよ。
もう片方では授業が行われていて、隣から漏れてくる同級生たちの声を聞いたり、ニアミスしたりすると、もやっとしました。自分はなんで向こうにいないんだろう……って。

それは辛いですね。自分がここにいることに納得していない中で、

他の生徒の気配があったり、出会う可能性があると、負い目を感じてしまいますよね。

大下さん
大下さん

この教室は部活棟の通り道に隣接していたので、それも辛かったですね(笑)

友達と仲悪くなったとかは一切ないですが、顔合わせづらかったので。

不登校生活の中で気付いた、とある「クセ」

適応指導教室で印象に残っているエピソードはありますか?

大下さん
大下さん

友人とボードゲームをやっていたことがあったんです。

こういうのって劣勢になると「ああ、もう負けそうだな」って感じる瞬間がありますよね?

ありますね。

大下さん
大下さん

当時の私はそう思ったときに、「やーめた」って投げ出してしまったんです。

勝てる見込みがないと思ったら、やる気が無くなって、イヤになってしまって

にもお話されていましたが、不都合な現実から目を逸らしてしまう感じでしょうか。

大下さん
大下さん

そうかもしれません。
努力して入った学校で上手くいかない現状と、重なったのかもしれないですね。

ですが、ある時にその負けそうなボードゲームを先生が引き継いで、
そのままゲームを再開したんです。そして、勝っちゃったんですよ。

大下さんが投げ出した時点では、
実はまだ負けが決まっていたわけではなかったんですね。

大下さん
大下さん

それが凄く印象的でしたね。
もしかしたら自分には「諦めグセ」がついているのかもしれないって、その時に自覚しました。