”ひきこもり先生”陽平が果たした役割ってなんだろう?
- Q1「ヤキトリ」のあだ名で3-Aの生徒たちから呼ばれ、信頼された理由は?
- A1
元ひきこもりである陽平自身が持つ苦しみを生徒たちに打ち明けることで、生徒たちと同じく苦しみから脱出しようと頑張っていることが伝わったから。
陽平は、篤人が3-Aの生徒たちに謝るシーンで、自分の葛藤をさらけ出します。
「娘のために、先生らしい先生になりたかった。でもそれは自分のため。生徒たちをちっとも見てなかった。あなたの気持ちを見てなかった」と失敗を語ります。
そのうえで陽平は、
苦しいと思っていい、苦しいと言えばいい
気持ちが大丈夫って言えない時が、一番気持ちが大丈夫ではない
自分は、それをよく知っている。
と生徒たちに伝えます。
陽平が苦しみを打ち明けてくれたから、自分たちも相談してみようと思えたのではないでしょうか。
苦しんでいる自分たちと同じであると知れたから安心し、信頼することが出来たのです。
- Q2陽平はどうやって生徒たちの力になってあげたのか?
- A2
生徒たちが「言えなかった」苦しみを聞き、代わりに叫んであげる「代弁者」となった。
陽平は「元ひきこもり」です。
以前の3-Aでは、「怠けている、努力が足りない」とレッテルを張られるような人物です。
陽平は、シーズン1で様々な事情により苦しんでいる子どもたちを肯定してきたように、生徒それぞれの苦しみ、頑張りを認めてあげて抱きしめます。
そして、「本当は修学旅行に行きたかった」という3-Aの言えなかった思いを聞き、修学旅行のやり直しを保護者説明会で提案しました。

結局、修学旅行のやり直しは実現しませんでしたが、篤人は「話を聞いてくれてありがとう」と陽平に感謝を伝えました。生徒たちはまず、自分たちの気持ちを聞いてほしかったのです。
辛いこと・苦しいことは我慢せず、共有する
苦しい現実にあえぐ人の気持ちを聞いてあげること自体が、救うことにもなり得ます。
陽平は生徒たちの思いを聞き、苦しみを理解してあげました。たとえ修学旅行に行けなくとも、「話を聞いてくれてありがとう」と感謝したのです。
では、私たちは問題を抱えていても言い出せない人に、どう寄り添うことができるのでしょうか。

私が思うに、人は本当の弱みを他人に見せたがりません。
だから今回のお話のように、一見普通に生活しているように見えても、実は破綻しかけている……というのは現実でも良くあると思います。「普通でいたい」「自分は頑張れている」という思い込みから、中々打ち明けられないのかもしれません。
そういった場合は陽平のように、自分の弱みを話すことで、相手も話しやすくなるはずです。お互いに弱みを打ち明けられるなら、困ったときに話を聞いてもらい、貴方が救われることもあるでしょう。

コロナ禍にあって、誰しもが我慢を強いられやすい世の中です。
しかし、”苦しい”、”辛い”という気持ちは素直に吐き出していいはずです。
『ひきこもり先生 シーズン2』は、そうやって全員が「思いを伝え合う」ことで苦しみを共有出来たら、世の中がもう少し幸せになるのではないか。
そういった願いが込められているように感じました。
- 松田篤人は、病気の母親を家で世話しながら学校に通っている、いわゆる「ヤングケアラー」である。
- 篤人は、家庭と勉強の板挟みの毎日を送っていた。両立が出来なかったら、自分の努力が足りなかったせい。だから「自分は頑張っているのに比べて、ステップルームの生徒やホームレスは怠けている」と思うようになった。
- 篤人は、ホームレスの人たちと触れ合い、皆それぞれ苦しいんだと気付くことが出来た。
- “ひきこもり先生” 陽平は、自らの葛藤を生徒たちにさらけ出した上で「苦しいことは苦しいって言っていい」と伝えることで、生徒からの信頼されるようになった。
- 修学旅行のやり直しを叶えることは出来なかったが、3-Aの生徒たちは「修学旅行に行きたかった」というずっと言えなかった思いを、陽平が聞いてくれたことに感謝した。
- 苦しいという気持ちを我慢する必要はない。気持ちを吐き出し、思いを伝え合うことで救われることがある。





