前回に引き続き、中学2年生から卒業まで不登校になった大下さん（仮名）のインタビュー記事を掲載いたします。
ある不条理な出来事によって順風満帆な学校生活が一変、不登校に。
中高一貫校をドロップアウトした大下さんはどう立ち直り、前を向いて歩けるようになったのでしょうか？
年齢：20代後半
出身地：神奈川
職業：システムエンジニア
趣味：ジムでの筋トレ（※インタビュー中の画像は、大下さんの愛用ダンベルです）
前回のあらすじ
大下さんは高校入試でイキって白紙で提出し、学力や雰囲気が合わないクラス分けを経験しました。2年生以降は試験を真面目に受けて、自分と同じ学力のクラスに入れました。
似た境遇のクラスメートと仲良くなり、現実とのギャップに苦しむのは自分だけじゃないと実感。この頃からイキりは抜け、極端な行動に出ることは少なくなったものの、どこか不登校が抜けずにいました。そんな折、進路の授業がきっかけで自力で専門学校に進むことを決断したのでした。
専門学校で深めた自信
高校時は「不登校グセ」が抜けないと話していましたが、専門学校でも休みがちでした？
そうでもなかったですよ。
何が違ったんでしょうかね？
自分で決めた進路だというのが大きかったと思いますね。
説明会で興味を持ったIT系の学校でしたから。
だから休みたいとは思わなかったと？
そうですね。実際にプログラミングや資格勉強をやってみて、
面白いと感じたので。学校に通うモチベーションが高かったです。
専門学校には私と同じようにIT系のことを学ぶつもりで
集まっているわけですから、趣味も合いやすかったですね。
おしゃれ好きな友人がいて、よく服屋に連れて行ってくれたんですよ。
影響を受けて自分でも外見に気を遣うようになって、自信がつきました。
おお～
おしゃれは人を変えますか？
変わるというよりか、
「自分、普通の人になれてるじゃん」みたいな（笑）
不登校を経験してから、
「当たり前のことが出来ていない」という感覚だったんでしょうか？
確かに、過去の失敗が尾を引いていましたね。
周りの人たちが当たり前にやっていたことを、自分もやれるようになって……
学校に普通に通うのもその一つでしょうか？
でしょうね。
今思えば、自分に自信がついたんでしょうね。
なるほど。ちょっと気付いたんですが……
もしかして、イキりは自信のなさの裏返しだったんでしょうか？
過去の大下さん
・遊び（ゲーセンやボードゲーム）であっても、負けそうになったら途中で投げ出すが、
悔しい気持ちを隠して「気にしてない」風を装ってしまう
・高校入試を白紙で提出する
・クラスメートとまともに交流しない
そうだと思います。不登校で抱えてしまった劣等感を払拭していって、
自分に自信がついたことで、イキる必要が無くなったんだと思います。